どんなポジションで仕事をしていても、仕事をしていくにつれて
- おいしい仕事 (言われなくても進んでやりたい仕事)
- 可も不可もなく淡々とこなすべき仕事
- やりたくない仕事 (後回しにしたいか、人に任せたい仕事)
とはっきり分かれてくるでしょう。割り込みも日常茶飯事で、組織が大きくなるにつれ意識合わせの時間が多く必要となり、付随して書類仕事も増えるかもしれません。
OK サインの後からがスタート では、仕事の質を高めるための考え方を説明しましたが、ここでは仕事量について説明してみます。
線を引く
日々のルーティン作業は終わりがあるとしても、1 つ片付ければ 2 つ増える様に感じるのが仕事です。
真面目な人ほど増えた仕事にもすべてに平等に力を注ごうとするあまり、時間を延長したり土・日をも浸食してでも取り組もうとします。
ひとりで抱え込んでは限界があるからと事前に相談したとしても、相談相手がほおかむりする様な環境もあるかもしれません。
いずれにしても、環境が変わらない以上まず自分が適応するしか活路は見出せませんから、その時に意識をすべきは "線を引く" ということです。
自分の可能性やチームの可能性を始めから低く見切って必要以上のことをしない一線の引き方とは違います。
より末長く、より大きな仕事をしていくためには、事前に目的を知らされないミーティングには異議を唱えたり、自分の力量以上の仕事量を出来ると言わないことも大事です。
まず自分の実力を知るという自分の内面に対して線を引き、自分を取り巻く環境について出来ることと出来ないことにきちんと線を引きます。
言い換えれば、まず自分の守備範囲を自分の内外ともに明言することから始めます。
時間をつかまえる
一時的には "言われたことしかやらない" 様に見えるかもしれませんが、人の評価は人のもの。自分の考えではありませんから、放っておきましょう。
極力手を抜いた仕事をしようとしている訳ではなく、より効率的かつ質を高めようとする志があるならば、必ず周りの見方は変わります。
氷が水に変化する時、温度だけを見ていてはずっと 0 度のままで変化はありませんが、実は徐々に溶けて変化している、それと同じことです。徐々に変わっていることを自分が確信するだけで良いのです。
それが続くことで、今まで埋まっていた時間が少しずつ空いてきます。始めはほんの 10 分程度かもしれません。その空いた時間を逃がさないことです。逃しては、また他人からの割り込みで埋められてしまいます。
まずは、時間が空いたことを自分ではっきり認識する。そのためには時間を空けて何がしたいかを予め考えておくことです。
おいしい仕事は自分で作り出す
おいしい仕事をするために、つまらない仕事を如何に速やかに片づけるかがポイントです。もちろん雑では意味がありません。質を落とさずこなせない量はすでに線を引いていれば自ずと速やかにこなせる様になります。
そして、おいしい仕事はただ待っていてもめぐり合えません。必ず自らが赴く必要があります。
すでに他人がしているおいしい仕事を自分がしたいのであれば、質量ともに大幅に超える必要があります。それが出来ない場合は、他の人が目を付けていない個所で見出せば良いのです。
本来したいおいしい仕事のために、小さくても良いから自分で作り出した仕事が少しずつ実を結べば、外堀を固めたも同じ。やがてはチャンスがあるかもしれません。
また、それまでにない仕事を作り出したとなれば、その方面では Authority (権威) になることが出来ます。
小さな一歩がすべての始まり。急ぐ必要はありません。ほんの小さな勇気があればすべてが変わります。