技術職に限らず、仕事において自分の実力がどれ程のものかが気になっていることが多いでしょう。
どんな職場でもスキルやキャリアがアップがすることが、モチベーションの 1 つになるかと思います。スキルやキャリアがアップすることで、出来る範囲や権限が増え、それによってより大きな仕事に取り組むことが出来るため、次のステージに上がることが出来るからです。
上司をうまく利用する では、役割に応じてより良い立ち回り方が双方にあることを説明しましたが、個々人の成長のみにフォーカスを当てて考えた場合、自分が自分に OK を出すラインの設け方で、その後の成長に大きく変化が生じると考えています。
上司の OK ラインは終わりでなくスタート
上司やプロジェクトリーダー等管理する側の人間から OK をもらった時点で "業務" は終わりかもしれませんが、仕事の質の向上、ひいては自分自身のスキルアップは、そこからがスタートと理解するべきです。
筋力トレーニングと同じで、100% を少しでも良いから超えて頭や体を使うことで、初めて今までの限界を超えることが出来ます。それがキャパシティが広がることにつながります。
100% のラインで何もかも終えてしまっては、現状維持がせいぜいでしょう。また、相手の指示の出し方や求める程度に応じる能力は付くかもしれませんが、自分の引き出しが増えることにはなりません。
理想の追求をためらわない
飛びぬけて大きな理想や夢が必要な訳ではなく、100% を超えてもなおより良い方法を模索することは、理想の追求につながります。
追求し続けることで見えてくる理想や夢もあります。日々本当に小さな積み重ねでも良いです。毎日が無理であれば、1 週間に 1 度でも良いので、もう半歩先に自分を置くイメージを具体化させてみましょう。
サービスの開発でも運用でも、本来どうあるべきかから考える方が考えていても動いていても楽しいことは言うまでもありません。市場の分析、大いに結構。でも、考案時点ですでに理想の追求をためらう必要はありません。
ただし、それには集まった人達が常に心のどこかでも理想を追求している人たちの集まりであるからこそ、追求することで結果が現実となるのです。
スピードと焦りは違う
世の中、スピードが持てはやされていますしこれも真実ではありますが、一側面であることもまた事実です。
船頭を切っている人と追いかける人では、流れる時間感が違いますし、後方集団になればなるほど、自分の位置が見えにくいので、スタートとゴール地点がしっかり共有されていないと、ただ焦ることになります。
スキルも大いに不足していて経験も浅いうちは、思いついたらすぐ実行することも大事。時には考え込みすぎて腰が重くなる傾向が強い人も、あれこれ考えすぎず、殻を脱ぎ捨てる様にえいやと動いてみる、これも大事ですね。
ただし、ある程度スキルも経験値も向上した時点では、思いついたらすぐ実行が必ずしも良い結果を出さないことはすぐにでも分かるでしょう。いちいち試さないと分らないうちは、スキルも経験値も上がっているとは言い難いでしょうし、思慮が浅いと言われるだけでしょう。
それには周りの流れに乗るべき範囲と、流されてはいけない範囲を自らの中できちんと線引き出来る様になれば良いのです。
自信がなくても信念を持つことは出来る
自信とは、簡単に言えば過去の成功体験の蓄積ですが、信念とは未来に対する思い込みです。今現在を 0 と考えて、1, 2 … と先に進んでいくための "行きたい" と考える想いです。
したいことのために、今何が不足しているかを考え、必要であれば勉強するし場合によっては人に頼る。どんな方法を使ってでも実現させたいと強く想い続けること、それが信念で、誰にでも持つことが出来て、誰もが自分を強くすることの出来る道標になります。
これと言って強くしたいこと、なりたい自分が描けない人も心配することはありません。組織の歯車、大いに結構です。その場合、少しでも仕事を面白く取り組んでみたいと考え続けることで、それが信念につながるかもしれません。
自分の周りにはすでにやるべきこと、考えるべきことの材料がすべてそろっていることにまず目覚め、最大限に利用することが、自分の成長に必ずやつながると私は信じています。