私自身はこれまで仕事の選択は、やりたいことありきで探すか、習得目的があって選択して来ましたが、特別やりたいことがなく今の仕事をしている方も多いでしょう。
または、プライベートで趣味や習い事等特に打ち込めるものがない方も、"何か" を探すことがあります。
大抵は周りの人に聞いたり、提案してくれそうな雑誌や番組等から情報収集を試みるのでしょうが、私は "自分との対話" が結果として急がば回れになると感じています。
本当にやりたくて仕方のないことであれば、何をも押し分けてやっているはず。そういう話ではないから困っているんだ。と聞こえてきそうですが、もう少し視点を変えるのです。
過去との対話
"やりたいこと" とは、自分の特性・特長という抽象的な内面が、環境や場所に併せて具現化しただけのことです。
例えば細かな作業が好きな人は、過去にプラモデル作成やパッチワークでも良いし、卒業制作の時に作った自慢の制作物があるかもしれない。それらは、その方の特性や特長が身近な環境に併せて現れ方が変わっただけです。
つまり自分を見つめ直すことで、現在の環境の中から好きになれるものは身近に転がっていて、まだ気が付いていないだけかもしれないことに目覚める可能性があるのです。
一度抽象化する
過去に好きだとか居心地が良いと感じたことを細かく想いだした後は、一度抽象化します。この過程がないと、眼先の環境の変化に振り回されてフラフラしてしまうのです。
抽象化とは、簡単に言えば "自分とはこういう人間だ" ということが 2, 3 行の箇条書きで言い切るということです。自分という人間の傾向性・柱とは何かを短く言い切るということです。
例えば私が自分を言い切るとすれば、以下の様になるでしょう。
- 進取の気勢 (好奇心・向上心) に富んでいる。
- 創造破壊。
- 融合・統合が得意。
現在はこれらの自分の傾向性が IT 業界、特にホスティングサービスを打ち立てたいという具体的な好奇心をきっかけとして、サービス開発や内部統制に表面化しているはずです。
抽象化することで自分自身がはっきり見えてきますが、木の根がどんどん成長する様に安定感が増していくのです。
自分の内側から変化を起こして、転機を待とう
想い出しと抽象化の繰り返しで、自分の内側ではどんどん変化が起き始めます。どれだけ繰り返してもぱっと見て大きく変化する様な変化ではありませんが、雰囲気の違いとなって必ず伝わります。
雰囲気が変わっていくことで自分の行動も少しずつ変わり、小さな出会いを見い出せる様になる。それが積み重なるともっと大きな出会いが訪れるでしょう。それが転機です。
そこからまた新たな夢が生まれ、新しい旅の始まりとなるのです。