サービス向上を勘違いしているマクドナルド (Part 1) の続きです。
完成品の未完成さ
ここ は半分パロディも含んでいるでしょうが、パロディとは思えない写真も含まれています。
すでに "質を選べ" というキーセンテンスが出ている通り、ドレス (盛り付け) の汚さが非常に目立ってきました。
ある時フードコートで聞こえた、ビックマックの箱を開けた直後の 10 歳の少年のつぶやきがとても哀しくなりました。"あ、また崩れてるね。いつもだけど"
私が小学生の頃は、マクドナルドはレストランで外食する様な非日常感がありました。土・日の度にマクドナルドでは親も許しませんし、尚更です。それは今でも変わらないでしょう。
ハッピーセットを卒業する高学年にもなれば、ワクワク感と一緒に店舗に赴くのに、チーズとバンズが激しくずれている様なビックマックが出てくれば、がっかりするはずです。
大人だって顔をしかめます。しかし、それで慣れてはいけない気がするのです。確かに食べてしまえば一緒ですが、それを言ってしまっては外食産業は成り立たないのでは ? と感じます。
このままでは、サラダバーの様に具材だけ並んでいて、自分で盛り付けるほうがマシとすら感じます。
マックビック ?
ある時、朝マックでソーセージマフィンのセットを注文しました。
バンズにはクラウン (上半分) とヒール (下半分) と呼び名がありますが、紙パックを開けてみた時、どちらもクラウンでした。きっと他の人のソーセージマフィンはヒール同士だったのでしょう。
この程度のミスは、私の頃にももちろんありました。ビックマックのチーズは下半分側ですが、ピクルスがある上半分側と間違えて盛り付けし、パッケージする人から "これ、マックビックだよ" と突き返されたりとか。
チーズバーガーにチーズがない様なミスではないので、ソーセージマフィンの例も普段ではそれ程気にしませんし、懐かしい感じすらします。
単なるミスでは目くじらを立てるつもりはありませんが、これまでに指摘して来た内容は明らかに "マックビック" とは性質が違います。
立ち返って
接客時間を 30 秒短縮すると売上は 5% 増加し、1 秒の短縮で 8 億円増える 様ですが、それを仮説として取り組み 7 年連続プラス成長、それは確かに実績なのでしょう。
ただ、ここまでの施策はひと言でまとめれば "経費削減による粗利益増" でしょう。あたかもハードウェアメーカーが、材料の最適調達や生産工場・流通の最適化を遂行した類。
今回指摘した内容が改善されなければ、利用者離れにより成長速度は落ちると予測しています。その時に改善すれば良いと考えるかどうかは経営者次第なので何とも言えません。
サービスは、定型化や数字化出来ることがすべてではありません。それらがすべてであれば、人と人の機微が織り成すサービス業は成り立ちませんし不要でしょう。
私達 Drive Network はインフラを提供する事業者でもありますが、サービス業でもあると考えています。
私達の理念に "Drive Network では従来のホスティング・ハウジングだけではなく、通信インフラから運用まで、お客様の “したい” を最大限引き出す" とありますが、飲食業では必須であるクレンリネスやホスピタリティの要素・概念も盛り込む意図があります。
出来ること・出来ないことは依然存在しますが、それはサービス業の常でもあります。インフラ事業者に見受けられる尊大さは否定し、迎合ではなく協調を優先させるべく今後も努力し続けようと改めて考えるに至りました。
- サービス向上を勘違いしているマクドナルド (Part 1)
- サービス向上を勘違いしているマクドナルド (Part 2)
- サービス向上を勘違いしているマクドナルド (Part 3)